『動物化する世界の中で』

 東浩紀笠井潔動物化する世界の中で』、集英社新書、2003

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 ぶっとぶほど噛み合っていない往復書簡。年長者たる笠井が意地悪に過ぎるのではないかという感想を抱いた。世代的なものか、単に生きる上でのスタンスの差なのかわからないが、私個人は東の立場に共感してしまう。友人の言葉を借りれば、これが「信じている/いない」ということなのかもしれない。
 内容的な深まりはともかくとして、議論の仕方、はぐらかし方、またはどこで噛み合っていないのかを見るのは、それはそれで勉強になると思う。