風邪でぼーっとしながら考えたこと

 永井均(†1)やウージェーヌ・ド・ラスティニャック(†2)に惹かれるのと、Samantha ThavasaやCoachに惹かれるのとでは何が違うのだろう? 昔は何を考えることもなく大違いだと思っていた(というより比較しようという視線自体がなかった)が、今年あたりからどうもよくわからなくなってきた。
 大学に入ってからわかったことをまとめると、とりあえずは
  「本を読む人間は(そのことによっては)偉くない」
  「大学の教授は偉くない」
  「哲学では僕の問題は解決されない」
ということになる。このことにも何かの考えをまとめられる日が来るのだろうか。

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†1 千葉大学教授。専攻は哲学・倫理学。主な著書に『翔太と猫のインサイトの夏休み』『倫理とは何か?猫のアインジヒトの挑戦』などがある。
†2 バルザックゴリオ爺さん』に登場する、これから社交界に乗り込まんとする青年。岩波文庫からも出ている。